disaster.gif

2007年06月14日

猫の毛色の遺伝〜三毛オスが珍しいわけ

先日うちで預かっていた茶トラの女の子がもらわれた先には、三毛のオスちゃんがいました。皆さんもよく存知かと思いますが、三毛のオスは非常に珍しいんです。それはよく知られていることですが、茶トラのメスも実は数は少ないそうです。
なので、この里親さん宅は珍しい毛色が2匹集まったというわけです。

これらの傾向は遺伝によって現れます。

ニャンコの毛色は、いろいろな遺伝子の組み合わせで決まります。

W、w: 白い色にするかどうか
A、a: 縞模様にするかしないか
O、o: レッド(茶)にするかしないか
D、d: 毛の色を濃くするか薄くするか
I、i: シルバーにするかしないか
T、t: 縞模様の出方(マッカレルタビーとかクラシックタビーとか)
C、c: ポイント(シャムのように先端部に色がつく)にするかしないか
S、s: 体に部分的に白が入るかどうか
などなど。

そして、どんな猫も白以外の色は全てレッド、ブラックの組み合わせで決まってきます。つまり猫の毛の色はホワイト・レッド・ブラックの3色から成り立ってるんです。

まず、三毛のオスについて

レッドに関する遺伝子は「O」は毛色をレッドにし、「o」はレッドにしないという指令を出します。三毛になるには、「レッドにするかしないかを決める遺伝子(O、o)」がOとo両方必要です。
つまり「O(レッドにする)+o(レッド以外の色にする)+白」だと三毛になるということです。

そして、この遺伝子は性染色体のX染色体の上にしかありません。Yにはないんです(他の毛色の遺伝子は常染色体上にあります)。
Xにしか存在しない遺伝子を両方を持つには、Xが2つ必要になります。
つまり「XO・Xo」でないと、三毛にはならないんです。YをもちXが1個しかないオスにはOとoの両方を持つことは不可能なんです。

ではなぜまれに三毛のオスがいるかというと、性染色体がXXYだったり、XXとXYのモザイクだったりすると現れることになります。これって染色体異常ってことですよね。。。
数万匹に1匹しかいないとかいう話です。

次に茶トラのメスについて

oがあると「レッド以外の色にする」ということですから、茶トラになるには「XO・XO」しかありません。
オスは「XO・Y」で茶トラになります。

まず父親が茶系の場合、
●母猫も茶系なら
 「XO・XO」×「XO、Y」→メス「XO・XO」「XO・XO」、オス「XO・Y」「XO・Y」
●母猫がパッチ(2色)なら
 「XO・Xo」×「XO、Y」→メス「XO・XO」「Xo・XO」、オス「XO・Y」「Xo・Y」
●母猫が茶色でなければ
 「Xo・Xo」×「XO、Y」→メス「「Xo・XO」「Xo・XO」、オス「Xo・Y」「Xo・Y」

父親が茶系でない場合、
●母猫が茶系なら
 「XO・XO」×「Xo、Y」→メス「XO・Xo」「XO・Xo」、オス「XO・Y」「XO・Y」
●母猫がパッチなら
 「XO・Xo」×「Xo、Y」→メス「XO・Xo」「Xo・Xo」、オス「XO・Y」「Xo・Y」
●母猫が茶色でなければ
 「Xo・Xo」×「Xo、Y」→メス「Xo・Xo」「Xo・Xo」、「Xo・Y」「Xo・Y」

こんな組み合わせになります。
全部まとめると、24通りの組み合わせのうち、メスで茶トラになるのは3通り、オスは6通りです。つまり存在比が等しければ、メスの茶トラの生まれる確立は1/8、オスの茶トラは1/4ってことです。
お父さんが茶トラで、且つお母さんが茶トラかパッチじゃないと茶トラのメスは生まれないんです。
オスならば、お父さんかお母さんが茶トラかパッチなら生まれます。
メスが茶トラになるためにはお父さんからもお母さんからもレッドの遺伝子「O」をもらう必要があり、オスの場合はどっちか片方からもらえばOKなんですね。

うちにいた茶トラのメスちゃんは兄弟は全身白と茶白でした。
全身白い子は、Wの遺伝子が他にどんな毛色の遺伝子を持っていても全てに対して優性だそうなので(Wを持っていれば他の遺伝子がどうであろうと白になるそうです)、O遺伝子がどっちなのか分かりません。

この子がうちにいた茶トラちゃん
IMG_0120.JPG

茶トラちゃんのおうちの先住猫ちゃん、例の三毛のオスちゃんは、里親会にも遊びに来てくれて私も面会したことがあるのですが、三毛が全体的に淡い色でした。この淡い色は、色をを薄くするダイリュート遺伝子「d」が関わってきます。この遺伝子は劣性なので「dd」とならないと発現しません。つまり、茶トラちゃんのとこの先住猫ちゃんは三毛のオスでしかも劣性のダイリュートっていうかなり珍しい子なんじゃないかと思いました。写真撮っとけばよかったぁ。

ダイリュートといえば、先日ジャスコに捨てられちゃった仔猫たちのうち1匹が淡い三毛でした。先日支部長さんから毛の長い三毛の子は「ダイリュートキャリコ」では、と連絡がありました。
東京で非常に人気だそうですよ(なんでだ?)。
今日、「いつでも里親募集中」に記事を掲載依頼出したので、ヒットがあるといいなー。

↓これがその子です
ちなみに、ふつーに女の子です
DSC_0855.JPG


今日はなんだかちょっと難しい話になっちゃった。
今日の記事は私の備忘録ということで。


ランキング参加中!クリックご協力お願いします。
にほんブログ村 猫ブログ 猫 ボランティア・保護活動へ

ニックネーム Chirota at 00:49| Comment(0) | TrackBack(2) | 保護日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする